水瀬名雪嬢ご生誕記念SS
名雪 DE バースディ
その2
2002/12/23 MITUKI
「そうだ、名雪」
「……うん?」
ぼんやりと、まるで夢の中にいるような感じで舌足らずに返事をする名雪。その瞳を、俺は両手を拘束している紐の余りの部分でふさいだ。
「わっ、み、見えないよ祐一」
「見えなくしたんだからな」
2センチあまりの紐は、二重に巻きつけることによって丁度よい目隠しになった。
「こ、怖いよ祐一……」
視界を塞がれて不安なのだろう、少し身を振るわせる名雪を、心配ないというように抱き寄せた。
そして俺たちはそこで初めて、唇を重ねる。
「んっ……」
初めは少しびっくりしたようだったが、口にあたったのが俺の唇だとわかると、そのままこちらが驚くような勢いで唇を押し付けてきた。
「ふっ、ん…… 祐一、祐一ぃ……」
貪る、という表現がぴったりくるかのように。
名雪は俺の口内に舌を差し込み、そのまままるで母乳を求める乳児のように吸いついてくる。俺も負けじと舌を絡ませた。
「ふぅ、んっ、はぁ……だめ、もっと…」
俺が口を離そうとするとまるでいやいやをするかのようにまた口を寄せてくる名雪。両手を後ろ手に拘束されているため、まるで餌をねだる雛のように無心に顔を寄せてくる。
視界が塞がれたことにより、恥ずかしいと感じる気持ちも弱まったのだろうか、いつもよりも積極的な名雪に、俺もいつしか我を忘れて唇を重ねていた。
「んふっ…… はぁ、はぁ、はぁ……」
女性はキスでも感じる。
そんなどこかで聞いた言葉を証明するように、唇を離した名雪はまるで達してしまった後のようにぐったりと俺の腕の中で荒い息をついていた。
「名雪、身体倒すぞ」
「ん……」
先ほどと暴れていた時からは考えられないほど素直に、名雪は俺の手で再びうつ伏せにベッドに横になった。
「ちょっと腰、上げてくれ」
「えっ……うん」
少し躊躇ったものの、俺の言葉通り素直に腰を上げる。
後ろ手に拘束されているため、膝と肩を使ってもぞもぞと。ショーツにうっすらと濡れた跡が残る柔らかそうなお尻が、揺れながら上げられていく様は、それだけで達してしまいそうなほどに官能的だった。
「こ、これでいいかな?」
目隠しをされているためか、少し不安そうに名雪は俺の方を向いてそう声をかけてきた。「ああ」と少し掠れた声で返し、これまた少し震えた手で上げられた臀部に手を伸ばした。
「あっ、やっ!」
ぷっくりと膨らんで濡れそぼったショーツの中央部、俺の手がひと撫ですると、まるで電流が走ったかのように名雪の臀部が震える。
そのままスリスリと撫でるように添えた手を上下に動かす。
布越しの刺激がもどかしいのだろう、荒い息をつきつつも、名雪は高く上げた腰を軽く上下させてより強い刺激を得ようとする。
目隠ししているがために自分の行動を客観的に観察できないからだろう、だんだんと腰の動きが大きくなっていくことに気付いていない。
「腰の動きがエッチすぎるぞ」
「あっ……!」
意地悪く耳元に囁いた俺の言葉に、初めて自分の行動に気付いたのか、ぴたりと腰の動きが止まる。
「名雪はエッチな娘だな」
「うう、そ、そんなこと……」
恥ずかしげに身をくねらせる様が、俺の悪戯心に火をつけているとも知らず、名雪は身悶える。
「脱がすぞ」
「う、うん」
目隠しした名雪が驚かないように一声かけてから、濡れそぼって用を為さなくなったショーツを取り去る。
少し足を開かせ、名雪のそこをじっと見つめた。
「ゆ、祐一、そんなに見ちゃやだよ……」
視線を感じるのか、少し腰を振るようにして抗議する名雪。俺は無言で、濡れ光るその部分にやや乱暴に指を突き込んだ。
「ああっ! やぁ!」
全身を痙攣させ、人差し指と中指を咥え込む名雪。俺は少し意地悪げに、もう一方の手でそこより更に上部を撫でた。
「こっちもヒクヒクしてる」
「やっ……! そ、そこダメ……!」
切羽詰ったように訴える名雪の声を無視し、皺を数えるように指を這わす。
秘所に突き立てた指は休むことなく、中の液体を掻き出すかのように激しく出し入れする。
あっ、あっ、と高くなっていく声をBGMに、そのまま上の穴に這わせていた指を、ゆっくりと突き込んだ。
「あっ、あっ、あーーっ!」
腰を逸らして絶叫する名雪。
秘所に突き入れた二本の指が、ぎゅっと圧迫される。
「だめ、だめ……」
うわ言のように呟きながら、ベッドに顔を押し付けるようにして名雪は悶える。いつもより明らかに感じているのは、アルコールのせいか、それとも目隠しが身体を敏感にしているのか。
「動かすぞ」
「ぬ、ぬいて…… あああっ!」
菊座に差し込んだ右手の人差し指と、秘所に突き入れた左手の人差し指と中指を、リズムをつけるように交互に出し入れする。
ベッドに押し付けた顔をいやいやをするように振り、乱れた髪が背中に広がる。高く上げられた腰はもう明らかに快楽を貪るように左右に振られ、声にならない悲鳴を上げて悶える名雪の様は、酷く官能的だった。
「い、いや! そんな、は、激しすぎ……っ!」
名雪の叫びと、荒い息、知らず荒くなる俺の息遣い。そして秘所をかき回すぐちゃぐちゃという水っぽい音が、部屋に響く。
秘所と後門を責める指を中でくいっと曲げ、内壁を刺激したり、親指で前部にあるまだ皮に包まれた部分を圧迫したり、そのたびに名雪は悶え、悲鳴のような喘ぎ声を上げる。ベッドに押し付けられた口の端からは、涎が透明な糸をひいていた。
「あああっ! もう! もうわたし……っ!」
絶頂が近いのか、より切羽詰った声でそう叫ぶ名雪に呼応するように、親指で圧迫していたクリトリスの皮を剥き、強すぎないように調整しながら嬲る。
「あっ、あっ、あっ! わ、わたしもう……っ!」
呼応するように、両手の指を出し入れする速度を上げ、内壁を擦り上げる。
「あっ…… あああああああーーっ!」
ひときわ大きくそう叫ぶと、背筋をきゅっと逸らし、ふるふると震える。
突き入れている俺の両手の指がきゅっと締め付けられ、秘所の内壁が蠕動していた。
「名雪、イッたのか?」
「……」
力尽きたかのようにベッドに突っ伏す名雪に頬を寄せ、汗に濡れる頬にひとつ口付けをする。そして目を覆っていたリボンをゆっくりと解き放つ。
「ゆういちのばかぁ……」
甘い声でそう呟く名雪は、少しはにかんで笑っていた。
こんなん書く暇あったら冬の原稿書いて下さい