らすのう(仮)さん

 

?月?日(日記のログに日付くらい書け) 日記より転載 74文字改行で79行


「お兄ちゃん。 最近、私ね、パソコン始めたんだ」
「ふーん」
「インターネットって、面白いよね」
「ああ、面白いな」
「ついついはまっちゃうよね、パソコンって」
「そうだな。俺なんかもうどっぷりで、会社かインターネットか、エロゲ…」
「エロゲ?」
「あ、あ、ああ、い、いや何でもない」
「エロゲって何よ!」
「な、なんでもないって!」
「あーやーしーいー」
「だ、だから気にするなよ」
「…まあ、いいわ。あまり追求しないであげましょ」

「お兄ちゃん」
「なんだよ」
「インターネットって面白いよね」
「さっきそれ、聞いた」
「あのね、お兄ちゃん」
「なんだよ」
「――『かにう●んく』って、面白いよね?」
「ああ…って、ぶふぉっ!!」
「お兄ちゃん知ってる? 『かにう●んく』」
「し、し、し、しらねーよ。そんなサイト」
「よく、サイトってわかったわね」
「…ほ、ほらっ。インターネットって言っただろ? そこから連想したんだよ!」
「そうなの?」
「そうなの!」
「…まあ、いいわ。それでね、そこの、雑記帳がとても面白いんだ」
「そ、そ、そうなのか…」
「最近、そこの管理人さん、妹づいてきたみたいで、
『ハイル・ツインテール!ハイル・ツインテール!』
って、ずっと雑記で叫んでいるの」
「………」
「ねえ、お兄ちゃん」
「なんだよ」
「男の人って、その…自分の妹に、あの…その管理人さんみたいに、ふしだらな気持ちを抱いたり…するの?」
「ば、ば、ばか! そんなのはそのサイトの管理人だけだろ!」
「ふーん…そうなんだあ……」
「当たり前だろ」

「ところでお兄ちゃん」
「今度はなんだよ」
「『カニばさみ』って何?」
「ぶっ!」
「ねぇ、なにーなにー?」
「………」
「あのね、そこの管理人さんととても仲がよいらしいサイトも見て回ったんだけど、みんながみんな、その『かにう●んく』の管理人さんのことを『カニばさみ』って紹介してあるんだ」
「あ、あ、あいつら……くっ…恨みで人が殺せタラ……」
「ねーねー『カニバサミ』ってなにー」
「知るかっ!!」
「うわっ! ひどいよお兄ちゃん!! なにもぶたなくったっていいじゃないー」
「これは兄としての愛のムチだ!」

「――ところでお兄ちゃん」
「もう、何も聞くなっ!」
「うわ…即答」
「そうだぞ、もう即答だ!」
「…早いとオンナノコに嫌われますよ?(ぼそっ)」
「ゲ、ゲフフンッ!」
「ねーねーこれってどういうことー?」
「うるさいなー」
「ねーねーお兄ちゃんー」
「あーもうっ! うるさいっ!」
「お兄ちゃーん!」
「もう、おまえとはしばらく口聞かねえ」
「――ところでお兄ちゃん」
「もう口聞かないっていっただろ!」
「異●者の続きはいつ出るの?」
「今書いてる!」
「そっか、私、あれすごく好きなんだ。がんばってね、お兄ちゃん」
「ああ、ありがとう――って、はっ!」
「じゃあね、久●光●お兄ちゃん」
「ガーン( ̄□ ̄;;」


久慈光樹より一言

 呪ってやる……


 

10月21日 日記より転載 74文字改行で228行


「もうっ!お兄様ったら!!」
「ど、どうしたんだよ、咲耶」
「どうしたもこうしたもないわよ!なんでお兄様ったら、プレゼントにリップなんか用意してるのよ!」
「なんでって……今日は、“お兄様の日”だろ?」
「そうよ!」
「だから、いつものプレゼントとしてお前にあげたんじゃないか」
「…あのね、お兄様」
「?」
「――たしかに。この2ヶ月に1回の、私と私の愛するお兄様が、
か・な・ら・ず・デートをすることを誓った、この“お兄様の日”
お互いにプレゼントを持ち寄って交換することは、いつもの恒例にしてたわよ」
「だろ?」
「んもうっ!だからって、そのプレゼントまでいつもの恒例にすることないじゃない!」
「いつもの恒例って……」
「こないだもリップだったじゃないの!」
「たまたま2回連続で続いただけじゃないか……」
「正確には、これで今回で4回目よ!お兄様!!」
「そうだっけ…?」
「そうよ!今日と前回。そして、3回目と6回目のお兄様の日もリップだったわ!」
「別にいいじゃないか……」
「よくないわよ!」
「だって、こないだの電話で、咲耶、『新色リップが欲しいわ』って言ってただろ?わざわざ恥ずかしい思いまでして、デパートの化粧品売り場で『新色のリップありますか?』って聞いて回ってきたんだから」
「お兄様が、私のために、そこまでしてくれたのは嬉しいわ」
「だろ? じゃあ、いいじゃないか」
「だからって! なにも、2回連続で同じプレゼントくれなくてもいいじゃない!!」
「欲しかったんだろ?」
「あのね、お兄様。――たしかに、私はリップを欲しいと言ったわ」
「だろ?」
「いいから聞いて!!」
「わ、わかったよ……」
「お兄様!2回連続で女の子に同じプレゼントをするなんてどういうこと!しかも、かけがいのない、たった一人の愛する妹に!もうっ、許せないわ!!」
「あ、愛する?」
「違うのっ!?」
「あ、はい…そうです……違わない…です……」
「よろしい!!」
「………」
「それで――なんで同じプレゼントにしたわけ!?」
「あのな、その……毎回色々選ぶのって、面倒くさいじゃないか……」
「――面倒くさい?」
「そう!それで何にしょうか迷っていたときに、ちょうど咲耶からの電話で『新色のリップが欲しい』って言ってきたから。つい……」
「つい?」
「そう、つい……」
「ふーん。――それで、これをプレゼントにしたわけね?」
「ああ、そうだよ。下手に俺のセンスなんかで選んで変なものを貰うよりもぜんぜんいいだろ?」
「――あのねえ…お兄様……」
「何だよ」
「私はね、お兄様が選んでくれたものなら、どんなものでもよかったの。例え、それが、100円のアクセサリーとか、ゼンゼン私の趣味じゃない洋服でも。お兄様が一生懸命、『これは咲耶に似合うものだ!』と思って選んでくれたなら、私はなんだって嬉しいわ。――それは、必ず、私のかけがえのない宝物になっちゃうんだから!」
「………」
「私はね…お兄様に、私のことを…私のことだけを考えて、一生懸命にプレゼントを選んで欲しかったの……」
「…もう、12回目のプレゼント、だろ?――別に、そこまで面倒くさいことしなくてもいいだろう……」
「じゃあ、一体私はなんなのよ!この2ヶ月にたった1度しかないお兄様の日。――この日を待ちわびて、この日のことだけをずっと考えて、私はお兄様のことだけを考えて――
『お兄様には今回、どんなものを贈ろうかしら?』
『お兄様にはどんなものが似合うのかしら?』
『お兄様には何をあげたら喜ぶのかしら?』
――って、お兄様の日が終わったその日から、その次のお兄様の日まで、毎日のように考えて、男の子向けの雑誌もしょっちゅうチェックして、悩みに悩んでプレゼントを選んでいる……っていうのに……」
「そうだったのか……」
「そうよ!当たり前じゃない!世界にたった一人しかいない、私の大切なお兄様へのプレゼントなのよ!――それくらい……当然じゃない……」
「………」
「それとも…やっぱり…私がバカなだけなのかな……」
「………」
「…私って、どこかおかしいのかな……」
「………」
「ねえ、お兄様……こんな私って、お兄様にとって……迷惑…かしら?」
「……そんなことない」
「えっ……?」
「ごめん……俺が悪かった」
「………」
「…悪かった。ごめん……」
「………」
「本当に…ごめん……」
「……もうっ!お兄様ったら!」
「悪かった」
「ふんっ!いまさら謝ったって、私、許してなんかあげないんだから!」
「ごめんったら!――その代わり、プレゼントしなおすよ」
「もういいの!私、物なんか、別に欲しくないんだから!」
「――じゃあ、こういうのはどうだろう」
「何よ!」
「プレゼントの代わりに……『今日一日、咲耶の言うことなら何でも聞く』――だめかな?」
「――何でも?」
「ああ、何でも」
「本当に、何でも…?」
「ああ」
「本当に、本当に、なんでも?」
「ああ」
「本当に……本当に…何でもいいの……かしら?(くすっ)」
「あ、ああ…」
「そうねぇ…それじゃあ……」
「お、おい。お手柔らかに頼むぞ。あんまり高いものとかは勘弁してくれよな!」
「だから、物なんかどうでもいいの!」
「じゃ……何?」
「お兄様!!」
「は、は、はいっ!」
「――今日一日……私を、お兄様の彼女にしてください……」
「へっ?」
「私を、お兄様の彼女にしてください!」
「ああ、そんなたやすいことでよかったら――って、ええっ!?」
「お願い!今日一日でいいの!私を…お兄様の彼女として――見て!!」
「し、しかし…それはまずいだろ。俺達兄妹なんだし…」
「ねっ、お願い!何でもプレゼントしてくれるって言ったでしょ?」
「し、しかし…だなあ……」
「お願い!!」
「しっかし…なあ?」
「おーねーがーい!」
「無理だろ、それは…」
「なに?それともさっきの『何でもしてくれる』って言うのは、単なる嘘だったのね?お兄様は、純情なる妹を喜ばせるだけ喜ばして、嘘ついて騙して……」
「お、おい、咲耶?」
「――もてあそんだのね?」
「あ、あの、さあ……」
「ひ、ひどいわ!お兄様ったら、女の子をもてあそぶなんて!私、もう、泣いちゃう!泣いちゃうんだから!うっ、ぐすっ…」
「あのー。もし、もーし、…咲耶さーん?」
「うっ…うっ…」
「咲耶さーん?咲耶さーんってばぁー」
「ええーーん! うわーん!」
「おーい?いつまでそうやって鳴き真似してるんだーっ?」
「ひっく、ひっく…ぐすっ…酷い…お兄様ったら…私をたぶらかしただけでは飽きたらずに、その上、茶化したりまでするなんて……」
「………」
「酷い…酷い…酷いわ……」
「ああーっ、もうっ!わかった、わかったよ!彼女でも恋人でもなんでもしてやるから!」
「わーい!やったあ!お兄様ったら、素敵!」
「…立場直りが早過ぎだぞ、咲耶……」
「あら、何かしら?」
「何でもない…」
「素敵よ、お兄様!最高のプレゼントだわ!」
「――とっても高いプレゼントになってしまった気がするなあ……」
「お兄様?なんか仰いました?」
「い、いや、何でも…」

「――あ、そうだ。お兄様!」
「なんだい、咲耶」
「こうして今回、私はお兄様に、正・真・正・銘・の・恋・人・同・士・になってくれるっていう素敵なプレゼントを貰ったわけだから――」
「あ、ああ…」
「――リップは返すわね」
「いいよ、別に」
「いいの!返すの!」
「返すって…俺はそんなもの使わないぞ!」
「――お兄様がリップを塗っている姿なんて、私、想像したくないわ……」
「だろ?だから、それは咲耶が貰っておいてくれよ」
「いいの!返すの!」
「返すっていわれても……」
「いいから!」
「…でも、俺は本当にいらないぞ」
「いいから!」
「ま、いっか。そこまで言うなら……。――じゃあ、くれ」
「は?何を言っているの、お兄様?」
「何って…リップ返してくれるんだろ?」
「確かに返すけど…」
「だから、ほら、早く渡せよ」
「…私にも、心の準備ってものがあるのよ、お兄様?」
「はあ?心の準備?」
「ああ、もうっ!お兄様ったらホント鈍感ね!」
「はい?」
「いいわ。とりあえず私の言う通りにして!いいわね!」
「何だよ、いきなり」
「いいわね!」
「わ、わかったよ…」
「――お兄様、目を閉じてくださる?」
「…こうでいいのか?」
「う、うん…」
「――ちょっと待っててね」
「………」
「………」
「………」
「………」
「…おい、いつまで待てばいいんだよ!」
「――お待たせ。じゃあ、いくわよ…」
「?」

……
…………
………………ちゅっ…。

「う、うわっ!さ、咲耶!なにしてんだよ、いきなり!」
「――返してあげたでしょ」
「はぁ?」
「だーかーら!返してあげたでしょ!」
「何が!」
「はぁっ…もうっ!本当にニブイわね!――返してあげたでしょ、リップ!」
「はあ? ――って、あ!」
「――そういうこと」
「………」
「さ、行きましょうお兄様!」
「お、おいっ!なんだよ、いきなりこんなところでキスなんかして!
――って、腕なんか組むな!みっともない!」
「あら?――まだお兄様のくれたリップ、こんなに残ってるわ。
ここで全部返してあげてもいいことよ?」
「勘弁してくれ…」
「うふふっ。――じゃあ、お兄様。行きましょ」
「そうだな……」
「これから恋人同士のスイート・ラブ・デートの始まりね」
「そうだね……」
「お兄様!」
「なに?」
「もう一度だけ、キスしてもいいかな…」
「…ばか」
「馬鹿でいいわよ!勝手にしちゃうから」
「お、おい!よせって!」
「………」
「………」
「………」
「………」
「…お兄様、ラブよ!」
「ったく! ……バカだなぁ」




久慈光樹より一言

 228行ってオイ…… 趣旨理解してくれよぅ(泣)



10月14日 日記より転載 74文字改行で105行


「兄チャマ」
「なんだ、まだ起きてたのか」
「四葉、もう中学生デスよ? こんな時間になんか寝ないデス」
「そうか。四葉ちゃん、もう中学生になったのか」
「……ところで、兄チャマ」
「うん?」
「……何してるのデス、縁側で一人で」
「いや、別に」
「ふーん。じゃあ……その……チェキしているデートマニュアルは?」
「……悪いか? 一人でこんなのをチェキしてて」
「ノーユース! ゼンゼン悪くないデス」
「……」
「……」
「……」
「……兄チャマ」
「うん?」
「その……デート……誰と一緒に……行くの……デスか……?」
「誰とだっていいだろ!」
「……」
「……」
「四葉、兄チャマと……メリーゴーランドに乗りたいデス……」
「べ、べつに、お前と行く訳じゃないからな!」
「……じゃあ、誰と行くつもりなの……デスか?」
「いいだろ、誰だって」
「……」
「……」
「兄チャマ……くすん……」
「……わかったよ。一緒に行こうな。そのうちな」
「……」
「……」
「月が、綺麗デスね」
「ああ」
「……」
「……」
「……たばこデスね」
「あ? ああ、わりぃ」
「あっ、いいデスよ。消さなくても」
「そうか」
「兄チャマ。たばこ、いつから吸うようになったのデスか?」
「さあ、いつからだろうな」
「一緒に住んでいたときは、吸ってなかったのに」
「ばか、一緒に住んでたのなんて小学生の頃だろ」
「……デスね」
「……」
「……兄チャマって」
「あん?」
「意地っ張りデスね」
「……」
「……ちょっと、何デスか。その『四葉には言われたくなかった!』って顔は」
「いや、そこまでわかってるなら俺から言うべきことは無いが……」
「ふん! 大英帝国きっての名探偵、チェキチェキ四葉には、わからないことなんてないのデス!」
「で、何が言いたいんだよ」
「……あのね、兄チャマ」
「あん?」
「急に帰ってくるから、パパもママもびっくりしてマシタたよ?」
「……」
「向こうで何かあったんじゃないデスかって」
「……」
「でも、兄チャマは意地っ張りデスから」
「……」
「何かあっても、絶対に言わないだろうから聞かないって。ママが」
「……そうか」
「……」
「……」
「……あのね、兄チャマ」
「ん?」
「……ううん、なんでもないデス」
「そうか」
「……」
「……」
「……今夜は、本当に月が綺麗デスね、兄チャマ」
「……ああ、本当にな」
「……」
「……」
「……」
「こんなにも、月が綺麗だということは……」
「?」
「明日は晴れだな」
「そう……デスね」
「……」
「……」
「……遊園地、行こうか?」
「チェキ?」
「だから…その……明日……一緒に遊園地に行かないか?」
「えっ……」
「いやか?」
「えっ、うん。 あ……うんじゃないデス! イヤじゃないデス! 行きたいデス! 四葉、兄チャマと遊園地チェキしたいデス!」
「そうか、じゃあ、行くか!」
「うんっ! 兄チャマ、チェキー♪」
「こ、こらっ、抱きつくなって!」
「……」
「……」
「…兄チャマ」
「なんだよ」
「兄チャマ…」
「なんだよ」
「兄チャマー」
「だから、なんだよ」
「……」
「……」
「だーいすき☆」
「バカだなあ……」



久慈光樹より一言

 長げぇって…… 50行っちゅーとるやん!