第1崩壊【愛ゆえに】

 祐一「そういえば、秋子さんの誕生日っていつなんです?」
 秋子「え? ああ、9月23日ですよ」
 祐一「そうですか。ちょうど秋分の日ですね」
 秋子「ええ、そうなんですよ」
 名雪「秋分の日に生まれたから、秋子、かぁ……いいよね」

 祐一「単純な親だな…」(ボソ)

 秋子「………はい?」
 祐一「ハッ! い、いいえっ……ふ、ふふ、風流な名前ですねっ」
 秋子「え、そうですか? そう言って頂けると嬉しいです」

 祐一「………ホッ」(あせあせ)

 名雪「そういえば、わたしの名前も季節に関係があるよね」
 秋子「ええ。あなたを産んだ日、ちょうど雪が降っていたから」
 名雪「そうかぁ、ホワイトクリスマスだったんだ……」
 秋子「だから、名雪ってつけたのよ」

 祐一「短絡的思考ここに極まる…」(ボソ)

 秋子「……」

 祐一「しかも『名』は関係ねぇよ…」(ボソ)

 秋子「………」

 祐一「雪を『名』付けて『名雪』だなんて、ホントくだらねぇ…」(ボソ)

 秋子「…………」

 祐一「あ、あれ? 秋子さん、いつの間に背後に――……っ!!」

(BGM:予兆)

 秋子「…何ですか?」
 祐一「そ、その右手に持ってるものは…」
 秋子「? 見ての通りですよ」
 祐一「俺には、包丁に見えるんですけど」
 秋子「はい。そうですよ」
 祐一「あの……ひとつだけ、訊いてもいいですか?」
 秋子「はい」
 祐一「その包丁で、一体…何をするんですか?」
 秋子「原料です」
 祐一「………は?」
 秋子「ですから…原料、です♪」

 祐一「……ぅぁぁぁあああああっっ!!?」



(BGM:朝影)

  ……しばらくお待ちください……。



 名雪「うわぁ〜……真っ赤でおいしそうないちごじゃむ〜」
 秋子「あら、それはイチゴジャムじゃないのよ」
 名雪「え? だったら、何のジャム?」

 秋子「それは……企業秘密よ♪」


  ――そして彼はお星さまになった。



第2崩壊【同族嫌悪…?】

 祐一「さて…栞の病気も治ったことだし、今日は思いっきりデートだ!」
 栞 「嬉しいです〜。それに、今日から春休みですしね」
 祐一「結局、栞は留年だったけどな」
 栞 「そっ、そんなこと言う人…」
 祐一「また出た。アレだろ? そんなこと言う人――」

 祐一「――嫌いじゃない」


  一陣の風が吹き抜けていった

  永遠とも思える時間が通り過ぎていった

  固まったままの祐一の足元には、あの雪の日の、最愛の彼女への贈り物

  そのスケッチブックの最後のページが、風によって開かれた

  真っ白なページには、栞からの最後のたった一言

  あの雪の日と同じ言葉――


  『さようなら』



第3崩壊【あくまでも<仮名>】

 あゆ「もう二度と逢えないと思うんだ」
 祐一「なっ、何言って――……っ!?」
 あゆ「ゴメンね……」
 祐一「……あゆ?」
 あゆ「せっかく再会できたのに……」
 祐一「あゆっ!?」
 あゆ「本当に、ゴメンね……」
 祐一「……あ、……あ」

 祐一「まゆーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!」


  …………

  ………

  ……


 繭 「――クチュンッ!」
 長森「繭、どうしたの?」
 繭 「みゅ〜、くしゃみ……」
 長森「誰かが繭の噂でもしてるのかな?」
 浩平「んなこといいから、さっさと行くぞ」
 繭 「みゅ〜っ」
 長森「あっ! 待ってよ、ふたりとも〜」


  祐一のボケをよそに、世界はとことん平和だったという。



第4崩壊【テーマは“家族”】

 祐一「う〜ん…」
 北川「どうした?」
 祐一「いや。最近…どこかでお前によく似たヤツを見かけたんだが」
 北川「まあ、世界に三人はいるらしいからな。自分のそっくりさん」
 祐一「だがしかし――ん? ちょっと待てよ」
 北川「おい、そのハサミで何をする気だ?」
 祐一「もちろん…こうだ!」

  ヂョキンッ!

 北川「あ"ーーーっ! 俺のチャームポイントがぁ…」
 祐一「アンテナじゃなかったのか?」
 北川「何のためのアンテナぢゃいっ!」
 祐一「いや…てっきり、香里感知レーダーかと…」
 北川「そんなもの心眼で十分だ」
 祐一(心眼って何さ…)

  クシクシ…

 北川「おい、今度は何をしてる?」
 祐一「見ての通り、七三分けだ」
 北川「絶対に似合わないからやめろっ!」
 祐一「まあ、そう言わずに――よし、できた」
 北川「ちょっと鏡を見せてくれ…」
 祐一「お安いご用だ」


  …………

  ………

  ……


 北川「なるほど…確かにそっくりだな」
 祐一「――だろう?」
 北川「眼の色が違うけどな」
 祐一「カラーコンタクトがあれば大丈夫だ」
 北川「で…この頭、どうしてくれる?」
 祐一「答えはすぐに出るさ、悪友」
 北川「あ、悪友って…」

 香里「ねえ、たまには一緒に帰りましょうよ」
 祐一「おっ、いいな」
 香里「名雪に、相沢君に…」
 北川(俺も誘ってくれ、俺もっ!)
 香里「それに――春原君も」
 北川「ス、スノハラ君ッ?」

 祐一「――ゲール語で“家族”」(フッ…)


  ……だから、ゲール語って何さ?<無知確定



第5崩壊【残酷な天使のうぐぅ】

 観鈴「そら、何で喋れないんだろうね」
 往人「…さあな」

  トタトタトタ…

 観鈴「そして…何で飛べないんだろうね」
 往人「…何でだろうな」

  トタトタトタ…

 観鈴「まあ、いいや。私も飛ぼおっと」
 往人「…飛ぶ?」

  ……バッ!

 観鈴「こうしてると、翼を広げて、飛んでる気がするの」
 往人「…ほぅ」
 観鈴「嫌なこと何もかも忘れて、気持ちいいの」
 往人「…そうか」

 美凪「でも……」

 観鈴「と、遠野さんっ!?」
 往人「どっから湧いて出たっ!?」

 美凪「…飛べない翼に、意味はあるのでしょうか」

 観鈴「うぐぅ…」
 往人「ヒロインちゃうわっ!」

  スパアァァーーーンッ!

 美凪「あ…切れ味抜群」



第6崩壊【魂の叫び】

 秋子「あゆちゃん、退院おめでとう」
 名雪「よかったね…歩けるようになって」
 祐一「退院祝いだ、好きなだけ食ってくれ」
 あゆ「うわぁ…タイヤキがいっぱい〜」
 秋子「一生懸命、想いを込めて作ったから」
 名雪「あゆちゃんから先に食べていいよ」
 あゆ「ホントに?」
 祐一「ああ! あったりまえだろ?」
 あゆ「それじゃあ…いただきま〜す!」

 祐一「ん? 名雪、この…怪しげな瓶は何だ?」
 名雪「それ、隠し味だってお母さん言ってた」
 祐一「…何の?」
 名雪「何のかな…――あ」

 秋子「――フッ」(にやそ)

 祐一「…まさか! くっ、食うな――」
 あゆ「…う、ぐぅ…っ…」

  ガタァァーーーンッ!


  …………


  ………


  ……


  ――…約束、だよ――



第7崩壊【四次元】

 香里「あたしに妹なんていないわっ」
 祐一「……香里」
 香里「栞なんて…知らないっ!」
 祐一「香里、そんなこと言ってると――」

  ……バフッ!

 香里「きゃ、何なのっ!?」
 祐一「妹にストールを頭から被せられた姉」
 香里「どうして何気に説明口調なのよ?」
 栞 「お姉ちゃ〜〜〜ん…」
 香里「栞ッ? やめなさい…早く、このストールを…」
 栞 「永遠に…大好きなお姉ちゃんと、一緒に…」
 香里「ちょ…――ッ! いやあああぁぁぁ…」

  ……バサッ!

 栞 「はい、お姉ちゃんは消えてしまいました〜」
 祐一「なぁ、栞。そのストールって、やっぱり…」
 栞 「……はい?」
 祐一「いや、何でもない…忘れてくれ」
 栞 「大丈夫ですよ、仲直りしてくれれば出しますから」
 祐一(こ、こいつには一生逆らうまい…)


 香里(…こ〜こ〜か〜ら〜だ〜し〜て〜〜〜…)



第8崩壊【ちょっと自主規制したかったり…】

 美汐「例えば、この街の人間の半分が妖弧だったら…」
 祐一「もしそうだったとして、天野は何を願うんだ?」
 美汐「そうですね…お菓子が降ってくるというのはどうでしょう」
 祐一「お菓子が…降ってくる?」
 美汐「はい、きっと素敵だと思いませんか?」
 祐一「そうは思わない。交通機関が麻痺するし、第一、汚いだろ」
 美汐「現実的すぎます…相沢さんは」
 祐一「そうでもないさ」
 美汐「…そうですね」

  ザアァァ…

 美汐「――でしたら、相沢さんは何を?」
 祐一「そうだなぁ…」


  ……そんなことは決まっていた。


 祐一「名雪は重度の眠り性で睡眠時間が極端に長く、
    栞って実は風邪のズル休み少女で姉と仲が悪くて、
    真琴はただの憎たらしいガキでいつの間にか消えちゃって、
    舞は夜中に学校で毒電波に犯されて発狂して器物破損するわ、
    佐祐理さんは自分の名前を一人称にする謙遜するにも程があるお嬢様で…」
 美汐「かなり独りよがりな解釈ですね…」
 祐一「――…ってな訳で、あゆとさえラヴラヴになれればオールOK!」
 美汐「来るべきシナリオ、間違ってませんか…?」
 祐一「俺はいつだってあゆと結ばれる運命なんだ!」

  …ドゲシイィィッ!

 祐一「ぐはぁっ?」
 柳葉「貴様、純粋なるKanonファンの方々の前で何たる失態を!」
 祐一「やかましいっ! 大体、著者が割り込んで来んじゃねぇっ!」
 柳葉「真琴編なんやから、素直に真琴の生還を願っとれ!」
 祐一「うるさいっ! そもそもコレ書いてるのアンタだろっ!」
 柳葉「私は…秋子さんと舞さえ側にいてもろたらえぇんや!」
 祐一「何だとぅ……この、2Dフェチがあぁぁーーーっ!」
 柳葉「ぬ、ぬあっ!? こ、このっ……〒△%a堰≠@!!」
 祐一「そんなこと言ったら、♭‰♪$◇≦♀℃☆!!」
 柳葉「〜〜〜〜〜〜――っっ!!!」
 祐一「〜〜〜――っ!!」
 柳葉「…………!」
 祐一「………!」
 柳葉「……!」


 美汐「バカばっか…」(ボソ)
 名雪「どうでもいいけど、2Dフェチは否定しないんだね〜」

  …い、いえっ?
  私は2Dフェチではないでござるよ!?(謎汗)

 真琴「美汐…つーでぃーふぇちって、なぁに?」
 美汐「真琴は知らなくてもいいことですよ」
 名雪「…ふぁいと、だよっ」

  うぐぅ…(ToT;)


 *祐一の問題発言については私の本心ではない故、どうかご容赦ください…



第9崩壊【好奇心の果てに…】

 舞 「………」
 祐一「舞、どうしたんだ?」
 舞 「………」

  ズルズルズル…

 祐一「――…っ!」
 舞 「…さゆ、り…」
 祐一「な…佐祐理さん…?」

  ピチョン…、ピチョン…

 祐一「そうか、判ったぞ」
 舞 「………」
 祐一「そうだったんだな、舞…」

  ……ビシイィィーーーッ!

 祐一「犯人は…お前だあぁぁーーーっ!」

  トスッ…

 祐一「…何で、そこで刺すかな…」
 舞 「春の日も、夏の日も、秋の日も、冬の日も…」
 祐一「…だって、やっぱり…一度は言ってみたいぢゃん?」
 舞 「私の想い出が、いつまでも…佐祐理や、祐一と共にありますように…」
 祐一「…本当に、これで…終わりなのか…よ…?」
 舞 「ありがとう…――祐一」


  ザクッ…


  そこで、俺の意識は深く暗い闇の底へと沈んでいった――。


  …………


  ………


  ……


 祐一「――という物語を考えたんだが、どう思う?」
 舞 「ぽんぽこタヌキさん…」



第10崩壊【空の少女】

 往人「おい、何を見てる?」
 観鈴「空…広くて高い、青空…」
 往人「ふぅん…」
 観鈴「空、見てるの大好きなの…見てると、落ち着くの…」
 往人「…そうか」

 観鈴「ねぇ、私の話…聞いて、くれる…?」
 往人「――…ああ」

 観鈴「…空の上に、もうひとりの自分がいる…何故だか、そんな気がして…」
 往人「!!」


  …………

  ………

  ……


佐祐理「――クシュンッ!」
 舞 「…佐祐理…風邪?」
佐祐理「え? 違うよ、ただのくしゃみだよ〜」
 舞 「…そう」
 祐一「じゃあ、昼飯の続きと行きますかぁ!」
佐祐理「そうですね…あははーっ」


 舞 「――オチの使い回し?」

  ……うっ!(謎汗)

 

 

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