日常からの発展     

  

 今、俺は「ロムレット」で乃絵美の手伝いをしている。いつもなら部活があって手伝う事ができないのだが、今日は部活を休んで手伝っている。なぜなら、親父が昨日いきなり「明日、旅行に行くから店を頼む。」と、俺と乃絵美に言ってきたのだ。乃絵美は「店の事は心配しなくて良いよ。お兄ちゃんもいるから。いってらっしゃい。」と言葉では言っていたが顔は心配はしている。「ロムレット」を二人で営業するのは初めてだからだろう。親父は乃絵美の表情に気が付いたのか「できる範囲でやればいい。無理はしなくていいぞ。」と言っている。たぶん俺には「死ぬ気でやれ。何かあったらお前がすべての責任を持てよ」と実際言葉には出してないが、親父はそういう目でこっちを見てる・・・。さすがに親子なので何となくわかる。

そういうわけで、部活を休んで手伝ってる。

 

 客の数が減って来たので、乃絵美に「ちょっと早いけど、店を閉めるか。」と促すと乃絵美はうなずいた。客が全員帰ってからはいつものように店の片づけをして、皿を洗ってから、掃除を終わらす。乃絵美に晩飯のことを聞くと「あっ、まってね。すぐ作るから」と言って冷蔵庫に近づく。まだ作ってないようなので「乃絵美、外で食べないか?」と聞いてみる。「今日は頑張ったし、乃絵美も疲れてるだろ」乃絵美は少し考えてから「そうだね。」また少し考えて「お兄ちゃん、何処に食べに行くの?」そういえば、まだ何にも決めてないし考えてもいない。乃絵美に聞いても「お兄ちゃんに任せるよ」と言われるだろう。「乃絵美、とりあえず横浜にでも行こうか。そこで、適当に食べよう。」乃絵美もその意見に賛成らしく「お兄ちゃん、ちょっと着替えてくるから待っててね」と言って階段を上っていく。「俺も着替えるか・・・」と言って自分の部屋に向かった。

 

桜美町駅に行く途中・・・。

 「お兄ちゃん、二人で横浜に行くの、久しぶりだよね」と、お兄ちゃんに声をかける。でも疲れているのか、お腹が空いているのか、反応は薄い。しかたないよね。そういえば、お兄ちゃんと二人っきりで出かけるのって何年ぶりだろう。いつもは、菜織ちゃんや真奈美ちゃんが一緒だから。でも、今はお兄ちゃんと二人っきり。これってデートなのかな〜?少し考えて顔が赤くなる。もしこのまま、お兄ちゃんと一緒に入れたら・・・。でも、お兄ちゃんと私は兄妹なんだよね〜。はぁ〜。何で私はお兄ちゃんの妹なんだろう。

「どうした、乃絵美。疲れたのか?休もうか?」私が深刻そうな顔をしていたのか、溜息が聞こえたのか、お兄ちゃんが心配そうに聞いてくる。「ううん、大丈夫だよ。」と、答えてから、お兄ちゃんが私の事をどう思っているのか気になった。そして、桜美町駅に着くまでに何回その事を聞こうと思ったんだけど、結局聞けなかった。

 

横浜到着

 ゆさゆさ・・・・

 ・・・誰かが呼んでる・・・のか・・・

「お兄ちゃん・・・」

 ゆさゆさ・・・・

 このまま、後5分ぐらい・・・。

「お兄ちゃん、着いたよ・・・。」

 ゆさゆさ・・・・

「・・・んっ・・・?」

「お兄ちゃん。起きた?」

そうか。電車の中で寝てしまっていたんだ。って、ここ何処?横浜に向かう途中だったような気が・・・。乃絵美に聞いてみるか。

「乃絵美、ここ何処かわかるか?」

「横浜駅だよ。お兄ちゃん、まだ寝ぼけてるの?早く降りなきゃ。」と言って俺の手を引っ張っていく。(他から俺達ってどう見られてるんだろ)

 駅から出て晩飯の事を考えて歩いてると、「お兄ちゃん、前に友達から横浜に銀八屋”っていうお好み焼き屋さんがおいしいって聞いた事が有るんだけど、知ってる?」と聞いてきた。「銀八屋・・・あ〜。前にミャーコちゃんから聞いたことがある。つい最近おいしいお好み焼き屋ができたって。」と言うと、「お兄ちゃん、場所分かる?私、知らないけど・・・。」と、乃絵美は困った表情をしている。「話によると、この道を真っ直ぐ行ったらわかるらしい。」と言うと、乃絵美はうれしそうにそのお好み焼き屋さんに行きたいと言った。「よし、それじゃぁ今日の晩飯はお好み焼きに決定。そうと決まれば早く行こう。」と言うと俺は乃絵美の手を握って小走りで銀八屋に向かった。その時、何故か乃絵美の手は暖かく感じた。

 

 「ごちそうさま」と言って、店を出た。本当にミャーコちゃんの言った通り、おいしかった。「乃絵美、おいしかったな」と乃絵美の方を向くと、乃絵美は何故か顔が赤い。「乃絵美、熱でもあるのか?」と言って自然に乃絵美のおでこに俺のおでこを当てる。「お兄ちゃん・・・大丈夫だよ・・・」と言っているが、何か乃絵美の様子が変だ。「晩飯も食べたし、もう帰るか」と乃絵美に言うと「お兄ちゃん、せっかく横浜に来たんだから海に行こうよ。」と答える。乃絵美はまだ帰りたくないみたいだな。「そうだな、でも寒いぞ。大丈夫か?熱が有るみたいだけど・・・」と聞くと、「大丈夫だよ」と答えて、引っ付いてくる。「こうすると、暖かいから。」乃絵美は笑って言う。俺は、体温が上がるのを感じた・・・。

 

海での出来事

 海に着いた後、少し浜辺を歩くことになった。いつの間にか、お兄ちゃんが私を抱き寄せる形になっている。暖かい。私はそう思った。こうしていると、お兄ちゃんがいつも私を支えてくれているのに気づく。私はいつも支えられている方。私はいつも、迷惑をかける方。私はいつも・・・。

「乃絵美、大丈夫か?」ほんとに心配そうにこっちを見ている。「うん、大丈夫だよ」とお兄ちゃんの方を見ると、ちょうど見つめ合う形になっていた。すぐ側にお兄ちゃんが居る。こうしてると、恋人同士みたい。イヤ、恋人みたいじゃイヤ。今日一日で良いから、お兄ちゃんの恋人になりたい。「お兄ちゃん、私・・・。」ずっと前から伝えられなかった想い。そして、伝えたかった想い。なによりも、伝えてはならない想いを・・・。

「私、お兄ちゃんが好き。お兄ちゃんとしてでなく一人の男性として好き。」ついに言ってしまった。お兄ちゃんの反応は「乃絵美。俺も乃絵美の事が好きだ。多分、乃絵美の言った好きと同じだろう。でも、この好きは許されない事なんだ。だから、諦めてくれ。」と言っている。予想はしていたけど、やっぱりダメか・・・。グスッ。でも、諦められない。この想いは押さえられない。「お兄ちゃん。今日だけで良いから、お兄ちゃんの彼女にして。お願い・・・。」と、お兄ちゃんに言う。半分泣きかけている私。すると、お兄ちゃんが「家までなら・・・。」と言ってくれた。「ありがとう。私のわがままを聞いてくれて。」と言うと、泣いてしまった。そんな私をお兄ちゃんが優しく包んでくれた。その時、お兄ちゃんが私にKissをしてくれた。私にとっての First Kissを・・・。

「ありがとう。また明日から、お兄ちゃんの妹に戻るから・・・。これからもよろしくね。大好きなお兄ちゃん。」

 

 

  後書き:どうも〜。初めまして。マウント・アイアンです。初めてSSに挑戦しました。なかなか書き終わらなかったけど、ようやく書き終わりました。受験生なので、許してください。やっぱり、With you=乃絵美 という感覚がまだ抜けてません。だから、SSにも乃絵美を使ってしまいました。内容も薄く、時間もかかり、しかも結構ありきたりな話になってしまいました。久慈さん、許してください。これから、もっと成長していきますので・・・。それでは、誤字や矛盾点、バッシングでも良いので待っています。感想も待っています。それでは、さようなら。



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