相原祐一は改造人間である。 ・・・と思い込んでいる。

謎の怪人に襲われ瀕死の重傷を負ったところを、科特部の美坂香里に改造された

・・・と思い込んでいる。

下っぱ北川とあゆをひきつれて   「うぐぅ・・・ ボク下っぱじゃないよ!」

日夜戦いつづけるのであった。   「誰と?」

 

第1話 草原から来た女

 

一人の少女が祐一たちの通う高校の校門の前に立っている。

「あうー、やっと見つけた。」

「あいつだけは決して許さない・・・」

「あの女だけは絶対に!!」

 

一方、祐一たちの教室・・・

「・・・あゆ、おまえはそのスタイルでヒロインのつもりなのか?」

「うぐぅ・・・ 祐一くん、ひどいよ・・・」

「だいたい、香里や佐祐理さんに悪いと思わないのか?」

「ボクだって好きでこの体型になったんじゃないよ!」

「祐一、あゆちゃんをいじめたら駄目だよ。」

「うぅー、ありがとう。名雪さん。」

がらがらがら! 

いつものように祐一があゆをからかっていると、突然一人の少女が教室のドアを開けて乱入してくる。

「・・・って、なんだ。真琴じゃないか。こんなとこに来ても食べものは落ちてないぞ。」

「祐一、真琴は別に食べものを探しに来たわけじゃない!それに落ちてるものなんか食べない!!」

「真琴。お腹が空いたんだったら、お金貸してあげるから食堂に行くんだよ。」

「あうー。名雪、真琴別にお腹空いてない・・・」

「んじゃ、何のようだ?」

「えーと・・・」

「相沢君と名雪の知り合い?」

「ああ、香里。こいつは殺村凶子っていって・・・」

どげし! ← 真琴が祐一を殴っちゃてる音

「真琴はそんな名前じゃない! ・・・てオマエは、美坂香里!!」

真琴が香里を指さして叫ぶ。

「あれ、香里って真琴と知り合いだったの?」

「あれ、そうだったかしら・・・」

「なっ・・・。すっとぼけるのいいかげんにしてよ!真琴のお金返して!!」

「香里・・・」

名雪がジト目で香里を見ている。

「何のことかしら・・・?」

しかし、香里は何のことかわかっていないようだ。

「半年前、SIGAの株を共同で購入するのに真琴のお金渡したじゃない!そして、SIGAがドリカスの生産を中止に

 すると発表して株価が急上昇した時、いつの間にか株が全部売却されていたの。」

「あー、そうだったわねぇ・・・」

ここでやっと香里は全部思い出したようだ。

「だから、真琴のお金返して!」

「ごめん。もう全部使っちゃった。」

「え〜っ!?」

「香里、何をそんなに無駄遣いしたんだ?確かに最近の同人ソフトはへたな市販のものよりもよっぽど

 いいですからね。買うなってほうが無理な話ですよね・・・」

「買ってないってば。そーねぇ、出費の主な内容は・・・ 相沢くんのパーツ代と維持費ね。」

「なっ!? そうかオレの最先端メカが財政を圧迫していたがために、香里は・・・」

ショックのあまりによろける祐一。

「最先端のテクノロジーには高額のメンテナンス費用がかかるのよ。」

「祐一ッ!祐一のせいで真琴のお金が使われたの!!」

ぎゅ〜っと祐一の首をしめる真琴。

「ちょっと、真琴!別に祐一が悪いんじゃないよ。」

「へっ・・・ ってことはまた真琴のことだましたの!」

「世の中には搾取する側と搾取される側とがあるのよ。」

香里はしれっと言う。

「真琴を馬鹿にする人は許しません。」

いつのまにか美汐が真琴の後ろに立っている。

「美汐ッ!」

真琴は自分の味方の登場に喜んでいる。

「天野!」

「お姉ちゃんの敵は私の敵です。」

今度は栞の登場だ。

名雪ー、名雪は真琴の味方だよね・・・?

「う・・ ごめんね、香里。真琴は私の妹みたいなものだから。」

と言って真琴側につく名雪。

「名雪さんがいくんだったら、ボクもそっちにつくよ。」

と自主性のないうぐぅ。

「美坂〜ッ!いつでもおれは美坂の味方だぞ!!」

北川の登場。

「あははーっ、じゃあ佐祐理たちは美坂さんの方につきますね。」

「・・・(こくこく)。」

「・・・って、佐祐理さん・・・ 舞・・・ いつのまに来たんですか?」

「あははーっ、ついさっきですよ。それともなにか疑問が?(キュピ−ン)」

「・・・(こくこく)。」

「・・・いえ、なにも。」

瞳があやしく光る佐祐理と無言でメンチ切ってくる舞に祐一は敗北を悟る。

「ところで祐一さんはどちら側につかれるんですか?」

「えっ・・・」

「祐一さん、お姉ちゃんを助けてください。」

「・・・祐一、こっち。」

「相沢、来いッ!」

どがっ!

「・・・なぜ殴る、相沢?」

「何かオマエにいわれるとむかつくんだ。」

「祐一・・・ 祐一は真琴のこと嫌いなの・・・?」

「相沢さん・・・」

「祐一もこっちにきなよ。真琴は家族なんだよ。」

「ボク、祐一くんが一緒の方がいいな。」

「くっ、確かに真琴と香里では勝負にはならないッ!」

「何でだッ! あうー・・・ 真琴ってそんなに駄目なの?」

「しかし、おれもかつてはプロデュースの道を極めんと欲したもの。そして、真琴は擬似家族の一員。

 香里には悪いが、真琴ッ!オレがオマエをプロデュースして香里と勝負させてやるッ!!」

「例によって、祐一・・・ そんなこともしてたんだ。」

「っていうか、なんで真琴が祐一にプロデュースされないといけないの!」

「真琴、オマエはオレの家族(フェイク)なんだろう。ならオレのことを良く知っているはず・・・

 オレのことを信用しろ、真琴!」

「普段を知ってるから、信用できないの!」

「プロ・・デュース・・・だと?」

またもや新たな乱入者。

「誰ッ!?」

「オ、オマエはもと天才塾路上でゲットした女優育成コース所属のさとしッ!」

「うぐぅ、また天才塾・・・」

「ひさしぶりだな、相沢祐一。プロデュースという言葉に惹かれてここまで来てしまったが、今日という今日は

 あのときの決着をつけてやるッ!」

「何ッ、!」

「祐一さん、あのときの決着って何なんですか?」

「あれは、一年前のことだった・・・・。オレとヤツは互いに自分達のプロデュース能力の優劣を決めんがために

 プロデュース対決を行ったのだ。しかし、結果はオレの負けだった・・・。」

「確かに一瞬、私もそう思った。あの日私は黄色い頭の小学生を高校生で4姉妹の末っ子としてデビューさせた。

 それに対してオマエは青色のねずみを無理やりあのゲームの中で黄色いねずみのライバルにした。」

「それだけで、オマエの勝ちは確定じゃないか。」

「何で?」

みんなが同時につっこむ。

「しかし私は知ってしまったんだ。オマエの加えた青いねずみが実はエミュではゲットできないことを!

 このことも考慮すれば、あの勝負は互角。いや、むしろ北の方にある4島内ではオマエの勝ち!」

「だから何で?」

「オマエにきちっと勝っておかないと、私のプライドが保てんのだ。というわけで、こいつらを使って勝負だ、祐一!」

「うん、いいよ。」

「あっさり過ぎるよ、祐一くん!」

「ならさとし、オマエは香里をプロデュースしろ。オレは真琴のプロデュースをするッ!」

「相沢君、そのことなんだけど・・・」

「何だ、香里?」

「私とその娘じゃ勝負にならないから、ハンデをあげようと思うの。」

「きいいいいッ!むかつく!!」

「落ち着いて、真琴。」

暴れようとする真琴を抑えて天野が言う。

「それは構わんが・・・ それでいいのか、香里は?」

「ええ。じゃ、北川君と交代。」

「「ええッ!!」」

「確かにそれなら真琴と互角ですね。」

「真琴をそんなヤツと一緒にしないで!」

「おまえはいいのか、さとし?」

「もちろんだ。むしろ互角の条件で戦ってこそ、おまえに勝つ価値がある。」

「なら、佐祐理さん。佐祐理さんがお題を考えてください。」

「わかりましたわ、祐一さん。」

 

第一試合

「ええっと、では第一試合。どちらが主役にふさわしくなれるか勝負してください。」 

「では、まず私から行くぞ!来いッ、北川!!」

「というわけで、さとしとやらに主役にふさわしくしてもらいましたぞ。ああ・・・ 永遠はありますぞ。オレには見える。

 永遠の世界、永遠の世界・・・ ザ・ワールド!ザ・ワールド!!時が止まって見えますぞ、ララァ・・・」

「・・・鬱陶しい。」

ズバッ!

「舞、いきなり人を斬るんじゃない!ってオマエ、剣捨てたんじゃないのか!?」

「・・・これ剣じゃない。」

「剣じゃないか!」

「・・・違う。・・これ・・アヌビス神。」

「うっ。(ずーん) 」

「というわけで、第一試合は祐一さんの不戦勝です。」

「くっ、やるな!相沢祐一!!」

「オマエこそな、さとし!」

「あうー、祐一は何にもしてないよ。」

 

第2試合

「では第2試合は、どちらが脇役でもキラリと光るものがあるか勝負してください。」

「今度こそ行くぞ、北川!」

「というわけで、今度は主役に女人の情報をリークする任務を与えられましたぞ。さあ、相沢っ!このオレに

 女人の情報を聞くんだ!!」

「ふーん・・・。 じゃ、佐祐理さんの上の名前は?」

ぴきーん。

「そんなこと決まっておろう!佐祐理さんの苗字は、クラー・・・・ ぐわっ!?」

突然、流れ矢が北川の喉もとを貫く。

「どこからともなく毒矢が来たよ!?」

「いったい誰が!?」

騒然とする一同。

「それじゃあ、今回も祐一さんの勝ちですね。」

「うぐぅ、佐祐理さん・・・。何で冷静なの?」

 

第3試合

「第3試合は、どちらがゲーム内で目立てるか。つまりCGの枚数を競ってください。」

「ふっ・・・。さとし、この勝負はするまでもなかろう。CGの枚数なら真琴のほうがHシーンのCGがあるだけ

 こちらの方がはるかに有利。どうだッ!」

「くっ・・・。た、確かにその通り・・・。」

「祐一・・・、最低だよ・・・。」

「真琴はそんなシーンがなくても負けないもん!」

「あははー。あまいですよー、祐一さん。Hシーンは女性のものだけとは限りませんよ。」

「え・・・ なにを言ってるんですか、佐祐理さん?」

「だから・・・ 相沢君、結合は男同士でも可能ってことよ。」

「下品だよ、香里!」

「香里・・・ 佐祐理さん・・・ それは、ひょっとして・・・」

「もがっ!」

北川がいつのまにか縛られている。

「はい、そうです。さあ祐一さん、がばっとしてください。」

異様なまでに明るい表情で佐祐理が祐一に迫る。

「・・・祐一、がばっと。」

「祐一さん、CGゲットのチャンスです。」

舞はアヌビス神を構え、栞は成分不明の薬をちらつかせながら祐一に迫る。

「(にこっ)相沢君。」

そして、香里がとどめをさす。

「そっ、それだけは嫌だぁ〜ッ!!」

祐一はそう言って逃げてしまった。

「あらあら、これじゃ勝負になりませんわ。」

「相沢君にも困ったものね・・・。」

「は、ははは・・・ そ・・それじゃ私はこれで・・・・。」

がしぃっ

「ひいぃっ!!」

香里と佐祐理に腕をつかまれるさとし。舞もアヌビス神に手をかける。栞は北川に何か飲ませている。

「どこに行くのかしら・・・ ねぇ・・・?」

「あははー、逃げちゃ駄目ですよ、さとしさん。佐祐理・・・泣いちゃいますよ。」

「・・・佐祐理を泣かす、許さない。」

「逃げるんですか?そんなことする人××します。」

「「ね・・・・。」」

4人に囲まれたさとし。もはや逃げ場はない。

「あああああああぁぁぁぁっっっ!!」

 

ちちちちちち・・・・・・

光が僕らを包んでいく・・・・・・

朝・・・・初めて2人で一緒に迎えた朝。小鳥達も僕らを祝福している。

「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」

愛し合う僕らに言葉は要らない。みつめる瞳が全てを語る。

僕らは今、しあわせだ・・・。しあわせすぎてこわいくらいだ・・・。

しあわせですか!?

しあわせですよ!!

 

○月×日

『今日佐祐理は生まれて初めて他人の○ッ○スを見てしまいました。そして、北川さんという方が永遠の世界に

 旅立ってしまわれました。でも愛し合う2人が永遠の世界に逝くと幸せになれる、という伝説があるといいます。

 北川さん・・・ さとしさん・・・ 幸せになってくださいね。』

 

続く

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