このSSはKanonの2次創作です。
ネタばれはほとんど含まないはずですが、ゲームをやってから読む事をお薦め致します。
また、一部未成年者に不適当と思われる表現があったりしますので、そういう表現がおきにめさない方は読まないほうが宜しいかと。

 

 

 

 

 

 

 

『何かと引き換えに手に入れたもの』

〜男の野望編〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あなたは、通販でどうしようもない物を買った事はありませんか?

 別に必要無いものの筈なのに。

 どう考えても使うわけ無いのに。

 家に健康マシーンが埃被ったりしてませんか?

 今日は、通販で使えない物を買ってしまった少年のお話。

 あなたなら、そんな時どうします?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祐一「……どうしよう……」

 

 祐一は悩んでいた。

 

祐一「こんなもの買うんじゃなかった……」

 

 はあっ、とため息がこぼれる。

 彼の手元には通販で届いた服があった。

 それも唯の服では無い。

 

祐一「どうやって、名雪に着てもらうというのだ」

 

 

 事の起こりは1週間前。

 雑誌の広告の通販記事で、こんな一言を見つけてしまったのが発端だった。

 

 メイド服。

 

 そう、その手の人に取っては、垂涎のアイテム。

 メイド服の通販だった。

 

祐一「メイド服……メイド服……ああ、名雪がメイド服を着てたら……」

 

 (以下、あまりにも危険な妄想が続くので自主規制いたします)

 

祐一「男として、これは買うしか有るまいっ!!」

 

 そして、1週間後。

 商品は無事届けられた。

 良心的な会社だったらしい。

 間違い無く、メイド服が届けられたわけだ。

 

祐一「……メイド服だ……」

 

 ちょっとレトロな感じのメイド服を手に入れた。

 

祐一「やったっ!! 俺は、男の野望をまた一つ達成したんだっ!!」

 

 そう、メイド服。

 それは男の野望。

 

祐一「後は、名雪にでも着てもらって……えっ?」

 

 そう、メイド服。

 男の野望ではあるが、勿論女性が着ていたらの話。

 中身の無いメイド服なぞ、ただの布切れに過ぎない。

 

祐一「どうやって着てもらうのだ?」

 

 そう、彼の頭からは、そんなことが綺麗さっぱり抜け落ちていたのだ。

 

祐一「さりげなく、渡してみるか?」

 

 

 

(以下、妄想中)

祐一「名雪、お前のためにメイド服を買ってきたぜっ!!」

名雪「ありがとう祐一。 さっそく着てみるね」

祐一「……似合うぞ、名雪」

名雪「ありがとう、祐一、大好きだよっ!!」

(妄想終わり)

 

 

 

祐一「……だめだ、なんか言われそうな気がするし、恥ずかしくて渡せん」

秋子「でも、あの子も着てみたいと思うかもしれませんよ?」

祐一「そうですねって……あ、秋子さん……いい、いつからそこに」

秋子「そうですね、いつからでしょう」

祐一「そそそそ、それよりも、何か?」

秋子「ところでその服は、名雪にあげるんですか?」

祐一「え、あ、いや、その、あう、ち、ち、違うはずです」

秋子「じゃあ、私が貰っても宜しいですか?」

祐一「どうぞ、どうぞ……」

 

 何ですと?

 

祐一「あの〜、秋子さん?」

秋子「1度着てみたかったんです。 それじゃ、着てみますから」

 

 秋子さんがメイド服を持っていってしまった……。

 俺は、何か大事な物を失ったような、そんな喪失感に囚われていた。

 

(終わり)