あとがき。
 
人は多面体。
一つのようで分裂症。
この文章を書いたのだって、間違いなく私だ。
 
どうも、あるごるです。『異能者』3次創作『有能者』 お読み頂き、真にありがとうございました。
 
 
この話のきっかけですか?
それは単純。
川澄舞嬢を登場させたかったんですよ。(笑)。一番戦いの似合う人ですからね。
それに本編では、なんとなくこのまま出番がなさそうだったので(大失礼)。
剣を振りかざし、優雅に舞う姿が書きたかったんです。
活躍の舞台を探しました。ですが日本国内だと『異能者』本編を犯してしまいそうだ。
そこで目をつけたのが、私が嫌いな(笑)アメリカ。
世界警察を自負する野心の固まりに、混乱に乗じた世界制服を企ませて、舞さんにはそれを叩き潰してもらおうと。
……。
でも、でもそれだけじゃいかんのですよ!
光十字さんも言われたとおり、ダークにはインパクトがなければ!
読んだ方が、30分でもやりきれなさに囚われるほどのパワーがなければ。
そこで思いついたのが、アメリカに関係するキャラクター、『ToHeart』のレミィと綾香の登場でした。
 
 
彼女達の登場で、生まれる今回のテーマ。
今回のテーマは、「不条理」。これにつきます。
子供達の未来を救うためだろうが、悲しい復讐であろうが、『悪に対する悪』とみなされ、やっぱり許されない。
『悪に対する悪は許される』は、芥川龍之介氏の『羅生門』で言われる事ですが、
悪を叩くために自分も悪を冒すならば、他人にその悪を理由に裁かれる、自滅の論理です。
絶対的な力で、報われないまま無残に散る。この話は、論理を無慈悲に適用しています。
 
もう一つは時代に翻弄され、人生すら変えなければいけなかった少女達の姿。
そこには勝者と敗者の区別などありません。
勝者である舞も佐祐理も、志半ばで倒れたレミィも綾香も、戦うことでしか存在意義を見出せなくなった犠牲者。(こう書くと少年マンガだな…)
そんな、救いがたい、崩壊した世界のひと場面を描いてみました。
 
 
いま読み返すと、説明の占める割合が多いですね。まぁこれはしかたないことでしょうが。
私にしては小難しい表現をたくさん用いて、冷徹に書いたつもりですが、いかがでしたでしょうか?
 
 
ダークという、人の心を傷つけることを目的とした話です。作者も、当然責任から逃げることなどしません。
思ったこと、なんでもメールで言っちゃって下さいね。
 
 
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